意外な落とし穴?結婚式で胡蝶蘭を使う前に知っておきたい注意点3つ

結婚式という特別な一日を、気品あふれる胡蝶蘭で彩りたい…。
そう考える花嫁さまは少なくありません。その優雅で美しい佇まいは、まさにハレの日を象徴する花として、多くのカップルを魅了し続けています。

しかし、その輝きの裏には、知らずに選ぶと後悔しかねない「意外な落とし穴」が潜んでいることも事実です。
「憧れだったけど、予算を大幅にオーバーしてしまった…」
「なんだかイメージと違う、古風な印象になってしまった…」
「挙式中に花が傷ついてしまい、悲しい気持ちになった…」

そんな事態を避けるために、今回はウェディングプランナーとしての経験から、結婚式で胡蝶蘭を使う前に必ず知っておきたい3つの注意点を、具体的な対策とともに詳しく解説します。
この記事を読めば、胡蝶蘭の魅力を最大限に引き出し、賢く、そして美しくあなたのウェディングに取り入れる方法がすべてわかります。

目次

なぜ結婚式で胡蝶蘭が選ばれるのか?知っておきたい基本情報

注意点を知る前に、まずはなぜ胡蝶蘭がこれほどまでに結婚式で愛されるのか、その理由をおさらいしましょう。胡蝶蘭が持つ素晴らしい魅力が、多くのカップルにとって特別な存在である理由です。

縁起の良い花言葉「幸福が飛んでくる」

胡蝶蘭の最も代表的な花言葉は「幸福が飛んでくる」です。 これは、蝶が舞うような花の姿から連想されたと言われています。 これから新しい人生を共に歩み始める二人にとって、これ以上ないほど縁起の良いメッセージと言えるでしょう。

さらに、色ごとにも素敵な花言葉があります。

  • 白の胡蝶蘭: 「清純」「純粋」
  • ピンクの胡蝶蘭: 「あなたを愛します」

これらの花言葉は、まさに愛を誓う結婚式のコンセプトにぴったりです。

格調高い花姿と、唯一無二の高級感

連なって咲く優雅な花のライン、しっとりとした肉厚の花びら。
胡蝶蘭が持つ格調高い雰囲気は、他の花ではなかなか出せないものです。会場に一鉢あるだけで、空間全体が引き締まり、ラグジュアリーな雰囲気を演出してくれます。

ウェディングドレスや白無垢の純白に、胡蝶蘭の凛とした白さを合わせるコーディネートは、花嫁の美しさを一層引き立てる定番のスタイルです。

花持ちが良く、一日中美しい状態をキープ

胡蝶蘭は非常に生命力が強く、花持ちが良いことでも知られています。 適切な管理をすれば1〜2ヶ月以上咲き続けるほど丈夫なため、朝の準備から夜のお開きまで、長時間にわたる結婚式の間も、しおれたり疲れたりすることなく、最も美しい状態を保ってくれます。

特にブーケや髪飾りなど、常にゲストの目に触れるアイテムにとって、この「花持ちの良さ」は非常に重要なポイントです。

和装・洋装どちらにもマッチする万能性

胡蝶蘭の魅力は、その万能性にもあります。
流れるようなラインが美しいキャスケードブーケとしてウェディングドレスに合わせれば、とびきりエレガントな印象に。一方で、ダウンスタイルの髪に数輪あしらえば、白無垢や色打掛といった和装にもしっとりと馴染み、凛とした美しさを演出します。

どんなスタイルにも寄り添い、格上げしてくれる懐の深さが、多くのデザイナーやフローリストに愛される理由です。

【落とし穴1】想像以上にかかる「費用」の問題

多くのカップルが最初に直面するのが、この「費用」の問題です。憧れだけで話を進めてしまうと、最初の見積もりを見て驚くことになりかねません。

1輪あたりの単価とボリュームの関係性

胡蝶蘭は、一般的な花と比べて単価が高い傾向にあります。 その理由は、種まきから開花まで数年という長い年月と、温度・湿度管理が徹底された温室での栽培に手間がかかるためです。

バラやトルコキキョウのように1本単位ではなく、「1輪」もしくは「1枝(ステム)」で価格が設定されることが多く、特に花の大きい「大輪」タイプの胡蝶蘭をブーケや会場装花にふんだんに使おうとすると、費用は一気に跳ね上がります。

フローリストからのアドバイス
「胡蝶蘭は1輪でも非常に存在感があります。例えば、メインテーブルの装花に他の花と混ぜて数本加えるだけでも、ぐっと高級感が出ます。すべてを胡蝶蘭にするのではなく、『ポイント使い』を意識するのが賢い選択です。」

会場装花全体で考えると予算オーバーも?具体的な相場観

ブーケや髪飾りだけでなく、ゲストテーブルや高砂など、会場全体で胡蝶蘭を使いたい場合、その総額は想像以上になる可能性があります。
以下は、胡蝶蘭を各アイテムに取り入れた場合の費用相場の一例です。

アイテム費用相場備考
ウェディングブーケ30,000円~70,000円胡蝶蘭のみで作るか、他の花と組み合わせるかで変動。
メインテーブル(高砂)50,000円~200,000円使用する本数やデザインによって大きく変動。
ゲストテーブル(1卓あたり)8,000円~20,000円1〜2輪使うだけでも存在感が出る。
ヘアアクセサリー5,000円~15,000円使用する輪数による。
ウェルカムスペース30,000円~100,000円鉢植えを置くか、アレンジメントにするかで変動。

もちろん、これはあくまで目安です。しかし、会場装花の平均相場が約10万円~20万円であることを考えると、胡蝶蘭を多用することがいかに予算に影響を与えるかがお分かりいただけるでしょう。

賢く費用を抑える3つのテクニック

「それでも、どうしても胡蝶蘭を使いたい!」というカップルのために、費用を抑えつつ、胡蝶蘭の魅力を活かすテクニックを3つご紹介します。

  1. 絶対にこだわりたいポイントにだけ使う
    ブーケや髪飾りなど、花嫁自身を彩るアイテムにだけ胡蝶蘭を使い、ゲストテーブルは他の花でボリュームを出す、といったメリハリをつけるのがおすすめです。写真に最も多く残る部分に予算を集中させることで、満足度を下げずにコストを抑えられます。
  2. ミディサイズや他の花と組み合わせる
    大輪系ではなく、少し小ぶりな「ミディ胡蝶蘭」を選ぶのも一つの手です。 大輪ほどの圧倒的な豪華さはありませんが、可憐で上品な印象を与え、価格も比較的リーズナブル。また、カラーやアンスリウム、グリーンなど、他の花材と組み合わせることで、少ない本数でも華やかなデザインを作ることが可能です。
  3. 季節や流通量を意識する
    胡蝶蘭は温室栽培のため一年中流通していますが、それでも需要が高まる母の日や年末年始などは価格が上昇する傾向にあります。 結婚式の時期を選べるのであれば、そうした繁忙期を少し外すだけで、同じ予算でもより多くの花を使える可能性があります。フローリストに相談してみましょう。

【落とし穴2】存在感が強すぎる「デザイン」の難しさ

胡蝶蘭の圧倒的な存在感は魅力であると同時に、扱いを間違えると全体のバランスを崩しかねない、諸刃の剣でもあります。

バランスが重要!他の花との組み合わせ方

主役級の華やかさを持つ胡蝶蘭は、他の花とのバランスを取るのが非常に難しい花材です。
例えば、カスミソウやスイートピーのような可憐で小ぶりな花と合わせると、胡蝶蘭だけが浮いてしまい、ちぐはぐな印象になることがあります。

相性が良いのは、同じようにスタイリッシュで存在感のある花です。

  • カラー: シャープなラインが胡蝶蘭の優雅さを引き立てます。
  • アンスリウム: 個性的なフォルムと光沢感がモダンな雰囲気をプラスします。
  • ダリア: 大輪のダリアと合わせることで、豪華でクラシカルな印象になります。
  • ユーカリやモンステラなどのグリーン: 大きめの葉物と合わせることで、ナチュラルかつ洗練された雰囲気を演出できます。

「古臭い」印象を避ける、モダンでおしゃれな見せ方

胡蝶蘭は「贈答用の鉢植え」というイメージが強いせいか、使い方によっては少し古風でコンサバティブな印象を与えてしまうことがあります。 特に、ひと昔前の結婚式で流行した、長く垂れ下がるタイプのキャスケードブーケをそのまま再現すると、野暮ったく見えてしまう可能性も。

モダンでおしゃれな印象にするためのポイントは「抜け感」です。

  • あえて茎を見せるデザイン: クラッチブーケのように、胡蝶蘭のしなやかな茎を活かしてざっくりと束ねる。
  • アシンメトリー(左右非対称)を意識する: 髪飾りや会場装花で、左右非対称なデザインを取り入れると、動きが出てスタイリッシュに見えます。
  • 異素材と組み合わせる: ゴールドのワイヤーや、ベルベットのリボンなど、フラワー以外の素材と組み合わせることで、トレンド感を演出できます。

プロのフローリストに相談する際のポイント

胡蝶蘭を使ったデザインを成功させる鍵は、信頼できるフローリストとの連携です。相談する際は、以下のポイントを意識して、イメージを具体的に伝えましょう。

  1. 好きなデザインの写真を複数見せる:
    InstagramやPinterestなどで見つけた、理想のブーケや会場装花の写真を複数用意しましょう。「この写真の雰囲気は好きだけど、こっちのボリューム感も捨てがたい」といった形で伝えることで、フローリストはあなたの好みをより深く理解できます。
  2. 「なりたくないイメージ」も伝える:
    「好きなイメージ」と同じくらい重要なのが、「避けたいイメージ」です。「ゴージャスすぎるのは苦手」「和風になりすぎるのは避けたい」など、NGなポイントを伝えることで、イメージのズレを防ぐことができます。
  3. ドレスや会場の写真を共有する:
    ブーケや装花は、ドレスのデザインや会場の雰囲気との調和が不可欠です。試着時の写真や、会場のパンフレットなどを見せながら相談することで、トータルコーディネートの観点から最適な提案をしてもらえます。

【落とし穴3】デリケートで傷つきやすい「取り扱い」の注意点

見た目の強さとは裏腹に、胡蝶蘭は非常にデリケートな花です。特に生花を身につける場合は、細心の注意が必要になります。

ブーケや髪飾りにする際の破損リスク

胡蝶蘭の花びらは、少しの摩擦や衝撃で折れたり、茶色く変色したりしやすいという弱点があります。
特に、多くの人と接するブーケや、動きの多い髪飾りとして使用する場合、注意が必要です。

  • ブーケ: 人混みを歩く際や、着席時にテーブルに置く際に、壁や椅子にぶつけないように意識しましょう。
  • 髪飾り: お辞儀をしたり、ベールアップをしたりする際に、花びらが折れてしまうことがあります。ヘアメイクさんには、動きやすさも考慮した上で、比較的衝撃の少ない位置につけてもらうよう相談しましょう。

万が一、花が傷ついてしまった場合に備えて、予備の花を数輪用意してもらえるか、事前にフローリストに確認しておくと安心です。

温度管理の重要性(特に屋外ウェディングの場合)

胡蝶蘭は熱帯原産のため、寒さにも暑さにも弱い植物です。 人間が快適だと感じる18℃〜25℃程度の環境が最も適しています。

そのため、真夏のガーデンウェディングや、冬場の屋外での写真撮影など、極端な気温に長時間さらされると、花が弱ってしまう可能性があります。
特に、エアコンの風が直接当たる場所に装花を置くと、乾燥して花がしおれる原因になるため、設置場所には注意が必要です。

生花?それともアーティフィシャルフラワーを選ぶべき?

取り扱いのデリケートさが心配な場合や、海外ウェディング、前撮りなどで繰り返し使いたい場合には、「アーティフィシャルフラワー(高品質な造花)」という選択肢も非常に有効です。

近年のアーティフィシャルフラワーは非常に精巧に作られており、生花と見分けがつかないほどのクオリティのものも増えています。

生花とアーティフィシャルフラワーの比較

生花アーティフィシャルフラワー(造花)
メリット・みずみずしさ、生命感がある
・ほのかな香りがある
・唯一無二の特別感
・傷やしおれの心配がない
・軽くて扱いやすい
・繰り返し使用できる
・季節を問わず入手可能
デメリット・デリケートで傷つきやすい
・重さがある
・挙式当日しか使えない
・生命感や香りは無い
・クオリティによって価格差が大きい
・安価なものはチープに見える可能性

どちらが良いというわけではありません。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分の結婚式のスタイルやこだわりに合わせて選ぶことが大切です。

失敗しない!胡蝶蘭を結婚式で素敵に取り入れるアイデア集

3つの注意点を踏まえた上で、胡蝶蘭をより素敵に、そして効果的に取り入れるための具体的なアイデアをご紹介します。

【ブーケ】キャスケードからクラッチまでデザイン別紹介

  • キャスケードブーケ: 胡蝶蘭の流れるようなラインを最も活かせる王道のスタイル。正統派でエレガントなドレスと相性抜群です。モダンに見せるには、グリーンを多めに使ってナチュラル感を出すのがポイント。
  • クラッチブーケ: 茎を活かしてざっくりと束ねるスタイル。スタイリッシュで大人な雰囲気を演出できます。マーメイドラインやスレンダーラインのドレスによく合います。
  • ボールブーケ: 和装に合わせるなら、ピンポンマムなどと組み合わせたボールブーケもおすすめです。胡蝶蘭が入ることで、可愛らしさの中に格調高さが生まれます。

【ヘアアクセサリー】和装にも洋装にも合う髪飾りの実例

  • 洋装: 編み込みやシニヨンなど、ゆるめにまとめたアップスタイルのサイドに、大輪の胡蝶蘭を2〜3輪あしらうと、一気に華やかになります。
  • 和装: 日本髪やモダンなまとめ髪の根元に、かんざしのように胡蝶蘭を挿すスタイルは、白無垢や色打掛の美しさを引き立てます。金箔や水引と組み合わせるのも現代的でおしゃれです。

【会場装花】ゲストテーブルから高砂まで華やかに演出

  • 高砂: 流れるような枝ぶりの胡蝶蘭を、テーブルから垂れ下がるようにアレンジすると、非常に豪華で写真映えします。
  • ゲストテーブル: ガラスのシリンダー(円柱の花器)に1輪だけ胡蝶蘭を沈め、キャンドルを浮かべるアレンジは、モダンで幻想的な雰囲気を作り出します。
  • ウェルカムスペース: 高品質な鉢植えの胡蝶蘭を1つ置くだけで、ゲストを迎える空間が格調高いものになります。挙式後は新居で育てる楽しみもあります。

【ウェディングケーキ】ケーキを彩るアクセントとして

シンプルなウェディングケーキに、数輪の胡蝶蘭を飾るだけで、洗練されたデザインに早変わりします。 ケーキのデザインに合わせて、金箔やグリーンを組み合わせると、より一層おしゃれな仕上がりになります。

まとめ:注意点を理解すれば、胡蝶蘭は最高のパートナーになる

今回は、結婚式で胡蝶蘭を使う際の3つの大きな注意点「費用」「デザイン」「取り扱い」について解説しました。

  1. 費用: 単価の高さを理解し、ポイント使いや組み合わせで賢く予算管理する。
  2. デザイン: 存在感の強さを活かし、他の花材や会場とのバランスを考える。
  3. 取り扱い: デリケートさを認識し、必要であればアーティフィシャルフラワーも検討する。

これらの落とし穴は、事前に知っておきさえすれば、十分に対策できるものばかりです。
注意点をしっかりと理解し、信頼できるプロフェッショナルと相談しながら計画を進めることで、胡蝶蘭はあなたの結婚式を誰よりも気高く、美しく彩ってくれる最高のパートナーとなるでしょう。

お二人の特別な一日が、胡蝶蘭の花言葉通り、「幸福が飛んでくる」素晴らしい門出となりますよう、心から願っております。

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